163:『令和5年度補正予算作成にあたって 検討するべき事項』

 7,8,9月と過去125年間で平均気温が最も高くなった年ではありましたが、10月に入った途端一段と季節は進み秋らしくなりました。朝と日中の寒暖差が日に日に大きくなっておりますので、体調管理には十分お気を付け下さい。

この度は、令和5年度補正予算作成にあたって検討するべき事項を記載させて頂きます。補正予算を検討される時期になり11月から12月にかけては理事会、評議員会と続いていくと思いますが、検討される際の参考にして頂ければと思います。

令和5年度も費用面の増額が顕著となっております。直近では10月より食品4,500品目以上が値上げとなっており、電気・ガス料金も政府補助による値下げ額が半減し値上がっております。最低賃金も全国平均で1,000円を超え、ガソリン価格も下がってきているとはいえ依然高い水準で推移しています。9月分の会計処理を終えられる法人様もあり上半期を振り返るタイミングでもあると思いますので、一度半期の業績を確認して頂き予算額との差異を分析して頂いて下半期の見通しを立てて頂ければと思います。

 

主な検討事項について下記に記載させて頂きます。

 

対応する科目   検討事項
・介護報酬収益、利用者負担金収益、障害福祉サービス等事業収益等 ・新型コロナウイルス等による稼働率減・休止等による見込み額の算定
・補助金事業収益、施設整備等補助金収益等 ・コロナ対応補助金・物価高騰補助金等の有無、見込み額の算定
・職員給料、非常勤職員給与 ・最低賃金対応に伴い下半期の見込み額の算定
・給食費等 ・食品値上げによる見込み額の算定
・水道光熱費 ・上半期実績から年間見込み額の算定
・車輛費 ・ガソリン価格の高騰による見込み額の算定
・旅費交通費等 ・公共交通機関運賃改定等による見込み額の算定
・通信運搬費 ・ゆうパック等値上げによる見込み額の算定
 

上記以外にも法人様によって特有の考慮しなければならない事項もあるかと思います。当初予算で予定していなかった事項に関しても、現段階で下半期に見込みのあるものは今回の補正予算で検討してみてはいかがでしょうか。

令和4年度もそうですが、物価高騰の影響を大きく受けております。この度も特に費用面の見直しが必要になってくるかと思います。大科目での予算の流用は認められておりませんので、今一度費用面は特に見込み額にご注意頂き予備費支出の計上も検討されてはどうかと思います。事務担当者や幹部の方も踏まえて話し合い、下半期に向けての課題を洗い出して頂き、上半期の実績と合わせて補正予算額の検討をして頂けたらと思います。

 

株式会社 経営開発センター 福祉経営部 熊谷 健太

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