レポート:108『働きやすい福祉職場に向けて』

 年度末が近づき、報酬改定への対応、次年度の事業計画・予算策定など大変お忙しい日々をお過ごしのことと存じます。

 国会等では、働き方改革に関する関連法案等の審議が進んでおりますので、今後、法改正に対応した規程整備などが必要になってまいります。

 昨今、お客様からお聞きするお悩みは、福祉・保育・介護職員の人材不足について、大変苦労されているお悩みをお聞きしています。そういた状況も反映し、次年度の事業計画等において、働き方改革の推進等の重点方針を掲げられる法人様を目にするようになりました。

 

 そこで、今回は、東京都で平成29年度から取り組みのある、「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言事業」から「働きやすい福祉の職場ガイドライン項目」をご紹介いたします。

ガイドライン項目

達成に向けた取組

Ⅰ 採用に関する項目

1 運営方針・理念を明文化している。

2 採用前の職場体験や職場見学を実施するなど、求職者に対し職場環境に関する情報を発信している。

Ⅱ 人材育成に関する項目

3 求める人材像を明確にしている。

4 新規採用者を育成する体制を整備している。

5 階層、役割ごとの人材育成環境を整備している。

6 マニュアル等を整備し、人材育成に活用している。

7 外部研修、勉強会等職員の能力開発を奨励している。

Ⅲ 仕事の評価と処遇に関する項目

8 キャリアアップの仕組みが整備されている。

9 仕事の成果・取組状況等に対する評価を実施している。

10 評価に応じて処遇改善する仕組みを整備している。

Ⅳ ライフ・ワーク・バランスに関する項目

11 休暇取得、超過勤務縮減等に向けた取組を実施している。

12 仕事と育児・介護が両立できる取組を実施している。

13 健康管理(メンタルヘルス対策含む)に関する取組を実施している。

Ⅴ 職場環境・風土に関する項目

14 職場内でのコミュニケーション活性化のための取組をしている。

15 表彰制度など職員のモチベーションを高める取組を行っている。

16 苦情やクレームに対して、組織として対応する体制がある。

17 地域貢献や地域との交流を実施している。

 こういったガイドライン等を参考にして頂くことで、自法人の強み・弱みの分析や課題を設定する際にお役立て頂けるものと思います。

 将来的に、働きやすい福祉の職場づくりに向けた取り組みが全国的に展開され、人材の集まる福祉施設・福祉業界づくりが、進展することを願っております。

 

株式会社 経営開発センター 野崎 悦雄 

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