137:『男性の産休・育休など、働き方の多様化について』

 

一時収束したかと思われた新型コロナウイルスですが、8月初旬ごろから再度感染が広がっています。1日の感染者数の最高値を更新したニュースが連日流れており、改めて気を引き締める必要があると実感しております。各法人様におかれましても、対策に追われ大変な日々を過ごされていると思います。世間では従来の働き方改革に併せて、在宅勤務制度の延長など、新型コロナウイルスに誘発された新たな働き方についての模索が続いているようです。

今回は、最近の私自身の経験談を踏まえつつ、働き方の多様化、特に男性の産休・育休制度についてレポートしたいと思います。

 

そもそも、男性が産休や育休制度を取得することにメリットがあることは、皆さん理解されていると思いますs。しかし、いざ取得するとなると、仕事や金銭面においてハードルがあり、取得の現実性については個々の判断を必要とします。また、世間一般的には男性の産休・育休取得はまだまだ難しく、周囲からの理解は得づらい状況にあります。そのため、個人が取得の判断を下す難易度は高くなりがちです。

このような環境下ではありますが、7月末に政府は男性の育児参加を促すため、妻の出産直後の夫を対象とした新たな休業制度を創設する方針を固めました。来年の通常国会に育児・介護休業法などの改正案を提出する方針とのことです。すでに以前から国は、国家公務員に対し男性の産休や育休の取得を推奨しており、すでに産休の取得者は全体の65%に達しています。

私がこの制度に興味をもったきっかけは、妻の妊娠と今回の新型コロナウイルスに伴う在宅勤務でした。

在宅勤務で長く自宅にいるようになり、私はあることに気づきました。それは、今更かと思われるかもしれませんが、「妊婦は大変」ということです。個人差はあるのでしょうが、腹痛やお腹の張り、体のむくみなどの肉体的な負荷だけでなく、精神的な不安まで、妻は何をするにしても私が思っている以上に常にストレスを抱えていることを知りました。自分では理解し支えているつもりでしたが、恥ずかしいことに、平日の夜や土日に私が自宅にいる間は、妻にいろいろと気を使ってもらっていたようで、理解に欠けていたことを思い知らされました。

このような経験から、妊娠期間だけでなく今後の出産や育児において、妻の助けに少しでもなりたいと考え、私はこの産休・育休制度に興味を持つようになりました。

 

実際、私は妻の出産時の立会いや、出産後の検診、役所への書類提出などに産休を使用しました。そのことで職場の先輩方にはご迷惑をおかけしましたが、産休を使用できたことについては、非常に良かったと感じています。なぜなら、自分の子供の節目となる行事に参加できたということもありますが、現在のコロナ禍の中、生後間もない子供をつれて妻に公共交通機関に乗ってもらうような事態を避けることができたからです。

 

男性が思っている以上に、家庭を守っている女性はストレスを感じていることが多いはずです。

多様な働き方が求められる中で、「実際に」選択できる選択肢として産休や育休などの制度が職場に用意されていることは、とてもありがたいことではないでしょうか。

 

 

株式会社 経営開発センター 野原 崇史

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