レポート:72号『新会計基準での決算、 事前のご準備は?』

 

 平成27年がスタートして1ヶ月が経過いたしました。『もう1ヶ月』、『まだ1ヶ月』・・・、人それぞれで感じ方が違うと思います。ちなみに私は『もう1ヶ月』の方です・・・。

 

 今年は4月に介護保険法、障害者総合支援法等の改正と外部環境の変化が大きな年となるのではないでしょうか。その一つとして新会計基準での決算実務を控えられている法人さまも多いと思います。

 今後、事業計画、予算編成、理事会等で多忙な日々をお過ごしの皆さまの一助となればと思い、新会計基準での決算実務をレポートさせて頂きます。

 

■決算事前準備事項(一部抜粋)

項 目

ポイント

①スケジュールの作成

・理事会、監事監査、理事長への報告等の最終期限から明確にします

・誰が、何時までに、何をする、かの役割分担を明確にします

②残高証明書の発行依頼

・取引金融機関等に預金残高、借入金残高の証明書の発行依頼を行ないます

③固定資産の現物確認

・現物と固定資産管理台帳とが一致しているかの確認を行ないます

④必要な決算書(財務諸表等)のリストアップ

・実施する事業によって必要な決算書(財務諸表等)が異なります。省略の有無も含め事前の確認を行ないます

⑤基礎知識の習得

・決算処理を実施するにあたっての基礎知識の習得を行ないます(セミナー参加、法人内勉強会等)

 

■決算処理(一部抜粋)

項目

項目

項目

①未収金、未払金等の計上

⑤減価償却費の計上

⑨減損処理の確認

②棚卸し処理

⑥国庫補助金等特別積立金の取崩

⑩引当金の計上

③共通収入、支出の配分

⑦金融商品の時価会計

⑪注記及び附属明細書の作成

④固定資産の廃棄処理

⑧1年基準適用による流動資産・負債への振替え

⑫その他法人特有の事項

 

 新会計基準での決算実務が初めての皆さまは、特に決算事前準備事項の④と⑤が必要と感じます。今までの決算実務との違いや、会計ソフトの出力方法(印刷の仕方)、新会計基準特有の決算書(財務諸表等)を事前に確認することで不安感の解消にも繋がります。また、ゴール(決算書の完成)を明確にすることで、それに至るまでの道筋(決算実務)も明確になり、無駄のない効率的な決算処理を行なって頂けると思います。そうする事で、決算書(財務諸表等)の見直し(チェック)作業にも時間を使って頂けるのではないでしょうか。

 皆さまは、どの様な決算スケジュールの作成を行ないますか?

 

株式会社 経営開発センター 福祉経営部 松本 和哉

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