170:『困難に打ち勝つために』

梅雨入りも真近となりましたが、みなさまには決算業務・理事会対応とお忙しい日々とお察し申し上げます。また、一般企業をはじめとする大幅な賃上げによる人件費の高騰、さらにそれに起因する人材獲得難、および諸物価高騰など、施設を取り巻く外部環境は今までにない厳しさを呈しています。

そこで今月号は稲盛和夫氏の著書『心を高める、経営を伸ばす』(PHP)から、「困難に打ち勝つために」の章から2題ご紹介をさせていただきます。

 

『壁を突破する』

成功した人と成功しなかった人の差は紙一重です。成功しなかったからといって、決していい加減な人ばかりではありません。成功した人と同様にまじめで熱意を持ち、努力された方もいます。

それなのに成功する人と失敗する人がいる。世の中不公平だと思われるかもしれません。しかし、両者の間には紙一重ですが越えがたい大きな隔たりがあるのです。

それは、不成功者には粘りがないのです。うまくいかなくなったときにすぐあきらめてしまうのです。つまり、努力はするのですが、それは人並みの努力にとどまり、壁に突き当たると体裁のいい理由をつけ、自分を慰め断念してしまうのです。

まず、無理だと考えられていることでも粘りに粘ってやりぬき成功させることです。自分の中の固定化された常識を壊してみることです。「自分はここまでだ」という頑固な固定観念が成功へ至る一線を越えることを妨げているのです。

壁を乗り越えたという自負と自信が、その人を強く粘りのある人間に変えていきます。そして、この粘りがさらなる成功へと導いていくのです。

 

『困難に真正面から取り組む』

難しいがどうしても解決しなければならないという困難な状況から逃げてはいけません。真正面から困難に立ち向かわなくてはなりません。それには、「何としてもやり遂げる」という切迫感が必要です。

また同時に、一切のものにとらわれてはいけません。素直な目で現象を見なければなりません。先入観を持っていては、ものごとはその真実を語ってくれません。

一方では、「何としてもやりとげなければならない」という思いがありますが、もう一方では苦しければ苦しいほど、現象をつぶさに見つめ直すという素直な姿勢が必要となるのです。

そうすれば、今まで見過ごしていたものをハッと見つけるものです。それを私は“神のささやく啓示”と呼んでいます。啓示を受けるほどの切羽つまった状況、真摯な態度からしか真にクリエイティブなものは生まれてきません。素晴らしいアイデアを得ようとするならば、困難に真正面から取り組む姿勢が必要なのです。

 

私自身、永らく集団の長として集団を引っ張っていく役割を担ってまいりましたが、ご紹介した同氏の著書は、折に触れて勇気をもらいました。みなさまも一度手にされてはいかがでしょうか。

 

(株)経営開発センター  文責:阿野英文 拝

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