121:『PDCAと幹部職員、幹部候補職員及びリーダー層の経営意識向上について』

 

4月になり、気温も春らしく随分と温かくなり、新元号も発表されました。新年度がスタートしたばかりで、皆様慌ただしくされているのではないでしょうか。

今回は、まずは予算を活用したPDCAサイクルの推進についてお伝えしたいと思います。多くの法人様では、年度末頃に平成30年度補正予算・平成31年度当初予算を作成し、理事会・評議員会で承認をいただいたのではないでしょうか。私自身もお手伝いをさせていただきましたが、皆様大変な思いをされて作成されたのではと思います。

その中でも当初予算については、次年度の決算を予想して金額を算定されており、いわば次年度決算の予測、次年度の計画を立てたものと言えるのではないでしょうか。折角苦労して作成された予算ですから、これを材料にしてPDCAサイクルを進めてみてはいかがでしょうか。

そして、この予算を活用したPDCAサイクルの推進には、経営改善以外の効果もあると感じています。それは、会議に参加した職員の方は、経営に対する知識や考え方が向上するということです。よって幹部職員や、将来の法人の中心となる幹部候補職員、リーダー層の方々に参加していただくことで、現在の経営改善だけでなく、未来の法人経営にも資するものとなるのではないでしょうか。

「PDCAサイクルの推進」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、現在ある資料(当初予算)や会議(実績検討等)を活用することで、具体的な改善案を見つけられるのではないでしょうか。そして幹部職員、幹部候補職員、リーダー層の方々が、会議に参加するだけでなく、自ら報告や検討をしていただくことで、施設や法人全体の経営について、ご自身の働きでより良いものになる実感を得ていただける機会となります。そうした実感が積み重なることで、経営そのものを我が事として捉えられる人財が育成されていくのではないかと思います。 

 新処遇改善加算の開始や消費税の増税など法人経営での検討課題も多いかと思いますが、PDCAサイクルを活用しながら乗り切って、是非とも充実した令和元年としていただければと思います。

株式会社 経営開発センター 福祉経営部 山口 恭右

 

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